空中を泳ぐ忍者の夢
love-neniye
数人の「仲間」と一緒に、閑静な住宅街を歩いている。時刻はおそらく昼すぎくらいで、我々以外に歩いている人は見当たらない。ただし空を見上げれば、空中に数名の人達がうごめいている。
空に浮かんでいる人達はいわゆる忍者のような格好をしていたが、下半身だけは普通の忍者らしくなかった。縦長の長方形の紺色の布を股間あたりに付けていて、空中を泳ぐ仕草をする際にその布が揺れる。
空中を泳いでいる忍者を見ていた「仲間」の一人が、横に泳ぐのは水泳で、上に登るのは○○だ、という泳ぎ方の名前に関するトリビアを披露した。上に登る動作の名前を思い出せないが、少なくとも自分は納得したことは覚えている。そして我々も広い意味で忍者の一派であることをなんとなく自覚する。
忍者といえば『アンダーニンジャ』という漫画があったことを思い出し、あの絵から躍動感があまり感じられないのはなぜか、と「仲間」に問いかけたが誰も返事をしてくれない。
左手側にあった民家のガレージの椅子に老婆が一人で腰掛けていた。「今日は送ってくれなくてもいいからね」と老婆は言う。
老婆の発した「今日は」という言葉にどこか引っ掛かりがある。「昨日はどうだったのか」ということがその言葉から否応なく連想される。昨日、老婆の送迎をしただろうかか、と思い出そうとしても思い出せない。
起床。
忍者にはあまり馴染みがない。マンガやゲームなどで出てくることはあるけれど、そこまで強い思い入れがあるわけでもない。もしかしたら股間に垂れる布も、流派によっては採用されているかもしれない。空中に浮かんでいた忍者は、忍術で浮かんでいたという感じではなく、フィジカルな努力の賜物という印象を受けた。