バナナの苗の夢

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斜面に栄えた街並みの中に鬱蒼とした森がある。森の入り口では記念樹を植える集団的なイベントが開催されていて、自分も参加している。今回のイベントで与えられたのはバナナの苗で、各自それぞれ一本ずつ植えていった。

植樹が終わった人から順に、流れ作業のように斜面の坂道を歩いて下っていく。行列には国内外の老若男女たち、あらゆる人がいる。

歩いている途中でバナナの苗に水やりをするのを忘れていたことに気が付いて、森の入り口まで戻った。

自分の植えたバナナの苗にじょうろで水をかけると、勢いでバナナの苗がころりと転がりだす。下りの斜面のため、苗は結構な距離を転がってしまったけれど、なんとか茎が折れたりせずに取り戻せた。改めて見るとこのバナナの苗はなんだか全体的に形状が丸い。気を抜くとまた転がってしまいそうな雰囲気がある。

そもそもバナナは、この森の入り口あたりに生えるような植物だろうか。再びこの苗を持って山の入り口まで戻らなくてはいけないのか、と考えると気が重くなる。

すると「最初に植えた位置でないと育たないということはないですよ」という天の声が聞こえて、少しほっとした。


起床。

キッチンテーブルの上にバナナはあったが、苗を植えるに至るまで感心があるかどうかは疑わしい。そういえばゴルゴ13でバナナの原種を巡る話があったことを思い出した。ただ、苗を植えるとかそういう話とはまた違う気がする。

「斜面の街」や「坂の多い街」というモチーフないし情景は夢の中で繰り返し出てくることがある。これは昔旅行で行った熱海の風景が原体験なのではないか、とは思っている。人間に限らず、崖で暮らしている野生のヤギにも似たような風情を感じることがあり、斜面という場に何か特別な思い入れがあるような気はする。