美容師の企みの夢
love-neniye
どこかの校舎の緑色の廊下にいる。授業中の時間なので他に人はいないだろうと思っていたが、後ろを振り返ると、腰につけたポーチに何本かのハサミを入れた女性が立っているのが見えた。
彼女はおそらく美容師だろう。カリスマ美容師を目指している雰囲気を強く感じる。しかし学校に誰かの髪を切りに来るというのはあまり聞いたことがないので、何かの実習や体験談のために来校しているのかもしれない。
突如、彼女は声を出した。スタッカートの音色が廊下に響き渡る。ピッチの正確さは機械のようで、音楽的な旋律というより何かのパルス信号に近い。かなりの音量なので授業中の教室から文句が出そうなものなのに、その気配はない。教室の中にはまるで音が届いていないように思える。
美容師らしき彼女はこの音声で学校の防犯システムをハッキングしようとしているのではないか。その企みに気づいた自分は、最寄りの教室の人たちに一刻も早く知らせようとしたが足に力が入らない。腕だけは動かせるので、廊下に這いつくばる格好でナメクジのようにゆっくり進んでいく。目の前にある教室までの距離がとても長く感じる。
起床。
美容師がハサミを入れてる腰に付けるポーチの名前は何か適切なものがあるはずだと思ったけど、わからなかった。「シザーケース」と呼ぶらしい。ハサミはふだん持ち歩くものではないので、ケースに入れるという発想はなかった。
カリスマ美容師がブームの対象になる(なった)というのが今思うととても不思議な気がする。