団体の回覧板の夢
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山道を歩いてゆるやかに下っている。道幅は広くはないが、丁寧に整備されていて歩きやすい。自分1人ではなく、十数人の団体で一列になって歩いている。
山道はその団体の集会所の入り口に続いていた。中に入ると、団体メンバーの1人からA4サイズくらいの板にクリップがついたものが渡された。クリップには何枚か紙が挟まっている。いわゆる回覧板の方式によって、団体のメンバーに情報を伝えていく仕組みになっている。
ただ、自分はこの団体のメンバーというわけではなく、特別に今回だけ「相方」の男性と共に見学させてもらっている、という状況のようだった。
団体の長らしき年配の女性が、「もしみなさんに何かお知らせしたいことがあれば一緒に回覧させたらどうか」という旨の話を頂いた。ちょうどよい機会だったので、相方とつくった「第1号」をこの回覧板に添付するのがよいのではないかと思った。むしろ今やらないでいつやるんだ、という感じもあった。
しかし、いざ配布しようとしたとき、「こういう配布の仕方をすることによって失われてしまうものがあるのではないか」というような考えが頭をよぎり、ためらってしまう。相方もまた、そのためらいに同調しているかのような表情をしている。
起床。「相方」はまるで見覚えのない人物で、「第1号」も何かの冊子らしいけれどまるで心当たりがない。この「団体」というのも山道を一緒に歩いていた以上の情報はないので、特定の思想に染まっているのかどうか詳細は不明だ。どういう流通経路に乗せるかどうかで、乗せたものにどういう先入観が与えられるのかというのは、なんとなく思っていることのような気もするので、それはなんとなくわかるような、そうでもないような。