泥濘を歩く夢、寝台列車の夢
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四角い高い壁で区切られた領域の内部にいる。どういう仕組みなのかはわからないけれど、壁沿いの正方形の端をぐるぐる回って歩いていくと、らせん階段を昇るように、自分のいる位置がだんだんと高くなっていく。
足下には古い木箱でできた宝箱や動物の糞が転がっているので、それらを踏まないように気をつけながら進んでいく。
壁の上にまで上ると、山道が続いていた。前日に雨が降ったのか、地面はかなり泥濘んでいる。いい粘土がとれそうな土の質感で、とてもねばねばする。水が溜まっている箇所もかなり多く、靴があまり濡れないように気をつけながら歩いていく。
前のほうから、作業着を着たおばちゃんという感じの女性が歩いてきた。この山の管理をしているように思えたので、もしかしたらこの先の道が通れなくなっていると言われるかもしれない、と思った。話してみると、この先の道は通れないわけではないけど水には気をつけて、とのことだった。
少し歩く速度を上げ、先に向かう。
ここでいったん起床。外は雨の音がしている。
2
電車に乗っている。今まで乗ったことはないが、車内で数日間過ごせそうな寝台列車というやつだと思う。家族で旅行先に向かっているのか、あるいはこの列車自体が目的なのかもしれない。
内装は三菱鉛筆のHi-Uniみたいな色を基調として、絨毯も敷かれており、ゴージャスな雰囲気だ。個室にはシャワー室もついている。脱衣所と呼ぶべき場所にはタオル掛けがあり、配偶者と子供の使ったタオルが掛けてあった。
ただ、配偶者と子の姿は見当たらない。どこか別の車両に行っているのだろう。こういう旅行に行ったときには、自然と別行動になることが多いので、見当たらなくてもあまり気にはならない。
朝食はビュッフェ形式で、コーヒーも自由に飲める。特徴的だと思ったのは、カップも自由に選べることだった。1杯コーヒーでも飲もうかと考えたのだけど、気に入ったカップがなかったため、別の車両に向かってみた。
別のコーヒーカップを探していたと思っていたら、いつの間にか列車から下りていて、知らない駅の改札を出ていた。そしてとなりには中学の英語の先生がいた。この駅の近くに住んでいるらしい。奇遇ですね、と言って先生と別れを告げたが、問題はほとんどすべての荷物は寝台列車に置いたままということだ。財布やスマホもない。後ろの右ポケットに500円玉が入っていたのが不幸中の幸いだろうか。赤い色の自動販売機があったので、そこで飲み物でも買おうか、と思う。自販機の近くには女子高生の集団がいて、やけに変な目で見られていると感じた。それもそのはずで、上半身が裸だった。Tシャツも寝台列車の中に置いてきたからだ。
起床。夢の中とは対照的に、下半身がはだけていた。