真っ暗なホテルの夢、ガガンボキャッチボールの夢

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出先で宿泊しているホテルに戻ってきたところだ。かなり夜遅くになってしまった。12時は過ぎていたと思う。ロビーにあるエレベーターに乗り、泊まっている部屋がある階へと向かう。4Fか5Fで下りて、通路の突き当たりを右に曲がって進んでいけば自分の部屋があるはずだ。

そう思っていたのだが、突き当たりを右に曲がった先が真っ暗になっていて何も見えない。通常であれば、先が真っ暗であろうとも、そこに通路はあるという事実は揺らがないはずだが、今の場合、目の前にあるのが「暗闇そのもの」というか、ブラックホールのようなもので、うかつに進めない。というか、進めるとは思えない。


ここで一瞬起床。すぐにまた眠る。

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屋外のグラウンドにて、授業らしきことが行われている。クラスは30人くらいで、女性の教師が1名いる。班という単位で5人ずつくらいのグループに分かれており、自分は小学校の同級生のK君と一緒の班だった。

授業の内容は折り紙による工作で、大きな丸い目を持つトンボのような生き物をつくるというものだ。見本としてつくられた工作は、かなり大きい茶色い厚紙で作られていたが、紙を折るだけで作れるものだとは思えなかった。そもそも目の部分が丸く円柱状になっていて、少なくともその部分は折るだけで構成するのは無理とは言わないまでも、かなり難しい気がする。これは「折り紙」の操作をどこまで拡大解釈するかによるのだろうけど。

生徒の間ではこのトンボは「ガガンボ」と呼ばれていた。そういえばそんな名前の虫が実在していたなあ、などと思っていたところ、K君がリアルなガガンボを持ってきていることを知る。K君は実際にガガンボを飛ばし始めた。この授業をしていたのが教室の中でなかったのが救いな気もする。

ガガンボはグラウンドの後ろの端まで飛んでいってしまったので、自分が取りに行った。そのガガンボをK君に返すと、K君はまたガガンボを飛ばす。こんなことを繰り返していると、これはもう実質的に「ガガンボのキャッチボール」といってもよい。当然、クラスの中でそんな行動をしている奴らがいれば、授業の雰囲気も散漫になり、中休みあるいは昼休みのムードになってきている。ガガンボはかなりの空気抵抗を受けるため、風向きにおおいに影響される。望む方向に飛ばそうとしても、あまり距離は稼げない。キャッチボールを繰り返すうちに、K君との距離はだんだん離れていったが、手に持っていたガガンボは次第にコンパクトになっていった。最終的に自分の左手に握られていたのはあんパンだった。昔は5個入りだったのに今は4個入りになってしまった薄皮あんパンの、ちょうど1個の大きさくらいのあんパンだ。むしろ薄皮あんパンそのものだったかもしれない。

あんパンであれば、ガガンボと比べてふつうのボールに近いので、かなり投げやすくはなっているのだけど、グラウンドはすでにかなりの人達が自由に遊んでいる状態で、投げたあんパンが誰かに当たってしまわないかと心配する。「どれくらいの角度であんパンを投げれば一番遠くに飛ぶだろうか」などということを考えている。


起床。結局最後のあんパンは投げなかった(投げる前に目覚めた)。ホテルの暗闇の夢はメモを取っていなかったけど、別の夢をはさんでも思い出せるくらいのインパクトがあった。おそらくメモを取らなくても普通に覚えている夢の類いなのではないだろうか。